G Suite People Analytics セミナーに参加して思ったこと
こんばんは、葛の葉です。
11/13に、実はこういうイベントに参加していました。
ここではGoogleさんのAI活用事例、とりわけ、社員の行動をデータ化し、それを機械学習させることで、業務円滑化を図っている…というお話も面白かったのですが…
これからの仕事、働き方についてお話をしていただいた、プロノイア・グループ株式会社のピョートル・グジバチさんのお話が面白かったです。
プロノイア・グループさんのHPはこちら
ものづくりの時代が終わり、仕組みづくりの時代になった。
GoogleやFacebookの二社は、テレビ局やラジオといった巨大であるメディアの企業に勝ったのはどうしてか?二社ともそのメディアという業界においては全くの未経験であったのに。という問いかけをしてから、「業界未経験者が業界を壊していくものなのだ」という風のおっしゃっていました。
二社において、共通した項目というものは「マネタイズをしていない」ということでした。そのことからイノベーションを起こす組織というものは「強欲な組織」より「利他的な組織」であるということでした。また、これから求められる組織もそういうものであると、そのように仰っていました。
それから「クローズされた組織」より「オープンな組織」が生き残っているともおっしゃっていました。Googleに、しばしば女子高校生が出入りしているようで、これは世界的に「女性エンジニア」が少ない現状に対して、女性にITエンジニアリングに興味をもってもらいたい、ということで、Googleが取り組んでいる「Mind the Gap」という活動のようです。このように、組織と個人が身近になれるような、そういった取り組みがオープンな組織となる、と、そのようにおっしゃっていたと思います。
またピョートルさんは続けて「トップダウン方式よりボトムアップ方式が良い」「社畜優遇のピラミッド構造が終わった」「鵜飼いのマネジメントより羊飼いのマネジメント*1」などなど、「かつて」と「これから」を対比させながら、組織のあり方について仰っていました。よくよくそのお話を聞いていると「会社の社員個人個人が幸せに仕事が出来ているとそれがイノベーションに繋がる」ということをお話されていたような気がします。
また、プロノイア・グループさんは組織づくりにおいて、以下の4つのことが大事とのことを仰っていました。
[心理的安全性] 自分らしく出社することができるか
[信頼性] 社員がお互いに信頼することが出来るか
[構造、役割の透明化] 自分がどんな立ち位置かわかりやすいか
[仕事の意味] 仕事が与える影響はどんなものであるか
またプロノイア・グループさんでは以下の3つ文化を大切にしているとのことでした。
Play work (遊ぶように働く)
Implement first (初めての前例になる)
Offer Unexpected (予期しない提供)
*1これはスライドがあり、鵜飼いは鵜に紐をつけて魚を取らせるような、社員を言い聞かせて動かすというものに対して、羊飼いは、自由にのんびり雑草を食べる羊とそれを見守る羊飼いというイラストで対比されていました。
ピョートルさんのお話を聞けて思ったこと
今回のピョートルさんのお話の間はとにかく「笑い」がありました。また、プロノイア・グループさんのPIO(先に記載した3つの文化の頭文字に関連している)というヒヨコのキャラクターの似顔絵もピョートルさんそっくりに描かれていて、楽しそうに仕事していることが伝わってきました。
「自分らしく仕事が出来る」って、これほど素晴らしいものがあるだろうか、と思いました。よく私も「変わってる」とか言われてきました。そのたびに「普通」になろうと思ってあれこれやってきましたが、ついぞそれは叶わず。最近になって諸々と拗らせて「自分らしさ」を見つけようとは思ってますが、まあ見つかりません。「右向け右」を「組織」でやると随分と「矯正」されると思います。まぁそれくらい「組織」とか「集団」ってのは強いと思うんですね。
だからこそ、「組織が多様性を認めている」って、大きなことなんだと思います。
ただまぁ、最近でこそ「多様性は善」ということが浸透しつつありますが、まだまだ「出る杭は打たれる」のが現状でもあるんだと思います。私、正直、イノベーションがどうって、よくわからないです。そりゃあ、「みんな同じ」「全員ゼネラリスト」じゃイノベーションなんて生まれないでしょう。そりゃあ、もう、みんな同じ発想になるように仕込まれるですから。
今すぐ、イノベーションが起きなくても、それでも、最初は多様性を認める組織が増えればいいんじゃないかなって思ってます。個人として、「多様性を認める組織」を認めていくと言いますか。
僕自身が今できることは、そういったことなのかな、と思いました。